1.在留資格取消(ビザ取消)制度とは

在留資格取消制度(ビザ取消制度)とは、対象となる外国人に一定の理由がある場合、一旦付与された在留資格(ビザ)を取消す制度です。

 

2.在留資格取消となる具体例

 

1.上陸拒否事由に該当するにもかかわらず、偽りその他不正の手段により上陸許可を受けた者

 

→例えば、懲役5年の刑を受けたことがある等の上陸拒否事由該当事実を隠し、氏名を変更するなど、偽りその他不正の手段により上陸許可を受けた場合は、在留資格取消しの対象になります。

 

2.偽り又はその他不正の手段により、上陸拒否又は在留の許可の申請の際に在留目的などを偽って許可を受けた者

 

→例えば、真の入国目的は就労であるにもかかわらず、学業目的と偽って「留学」の在留資格で上陸許可を受けた場合

 

3.上記1、2を除き、偽りその他不正の手段により上陸許可又は在留の許可を受けた者

 

→例えば、コックとしての経験が3年しかないのにもかかわらず、10年の経験があるものとして経歴を偽って技能ビザの許可を得た場合

 

 

4.上記1、2、3を除き、不実の記載のある文書又は図面の提出又は提示により、上陸許可又は在留の許可を受けた者(4号)
→これには不実の記載のある文書または図面の提出または提示により交付を受けた在留資格認定証明書及び査証を含みます。
なお、 当該条件は「偽りその他不正の手段」を要件としていないので本人が不実の記載があることを知っている必要はなく、申請人本人に責任があることを要しません。

 

 

5.偽りその他の不正の手段により在留特別許可を受けたこと

 

 

6.適法に上陸許可または在留の許可を受け、正当な理由なく、在留資格の活動を継続して3か月以上行わないで在留する者

 

→就労ビザを持っている方が就労せず3ヶ月以上在留している場合は、在留資格取消しの対象になりえます。但し、病気による長期入院で療養中である場合等は、正当な理由が認められる可能性があります。

 

7.「日本人の配偶者等」または「永住者の配偶者等」の在留資格をもって在留する者が、その配偶者としての身分を有する者としての活動を、正当な理由なく、継続して6月以上行わないで在留していること

 

→就労ビザや留学生の場合は、「継続して3ヶ月」ですが、身分関係のビザの場合は、「継続して6か月」に延長されています。

 

8.上陸許可または在留の許可を受け、新たに中長期在留者となった者が、正当な理由なく、90日以内に、法務大臣に住居地の届出をしないこと

 

→在留資格認定証明書の交付を受け、日本に来たら速やかに住所の届出をしましょう。住所不定は在留資格取消になる可能性があります。

 

 

9.中長期在留者が転居した場合に、正当な理由なく、90日以内に法務大臣に新住居地の届出をしないこと

 

→日本人でも住所移転しても住民票を移していない人もいますが、外国人は在留資格取消の対象になりえますので、注意が必要です。

 

10.中長期在留者が、法務大臣に虚偽の住居地を届け出たこと

 

→嘘の住所を申告したら在留資格を取消されることがある、ということです。

 

3.在留資格取消しの手続き

在留資格取消事由がある場合、次の手続きにより在留資格を取り消し、出国することになります。ただし、在留資格を取消さなければならないわけではないので、事情によっては在留が継続できることもあります。

 

1.「意見聴取通知書」を送達

 

取消原因となる事実・意見聴取期日・場所を指定した「意見聴取通知書」を該当者へ通知します。

2.入国審査官による外国人の意見聴取

 

指定された期日に出頭し、意見を述べ自己に有利な証拠などを提示することができます。 意見聴取に応じないときは在留資格取消となります。
意見聴取には代理人を出頭させたり、利害関係人を参加させる事ができます(※ご依頼の場合、行政書士の参加が可能です)。

 


3.「在留資格取消通知書」を送達
意見聴取の結果、在留資格を取消す一定の理由がないと認められれば、継続して今の在留資格で滞在できます。

逆に在留資格を取り消す場合は「在留資格取消通知書」を送付し、30日を超えない範囲で出国のための期間を指定し、住居及び行動範囲の制限その他必要と認める条件を付されます(ただし一定の在留資格取消事由に該当する場合は期間指定はない)。

4.指定期間内に自主出国する場合には「適法な出国」となりますので、上陸拒否事由に該当しません。

 

指定期間内に出国しない場合、在留資格を取り消され、出国期間の指定を受けた場合、指定期間内に出国しない場合には、退去強制の対象となり、上陸拒否事由に該当することになります。

 

 

5、在留資格取消への対処方法

在留資格の取り消しが認められるかどうかは日本に在留する外国人にとっては重大な問題です。突然の入管からの呼び出しに、どう対応したらよいかわからず、自分だけの判断で不適切な対応をした結果、ビザが取消されてしまい、あわてて相談に来られる方が続出しています

しかしながら、このような場合、もう処分がされてしまっているので、手遅れとなってしまうことが多いです。

ですから、入管からの呼び出しがあった等、将来在留資格の取消になる疑いのある方は、まずは至急お電話で初回相談をご予約ください。また、在留資格取消の意見聴取手続きに呼び出された外国人の方は、至急ご相談ください。

 

当事務所は、専門家としての経験、知識をフルに生かし、外国人の方が在留資格の取り消しにあわないよう、全力でサポートいたしますので、ビザの取消しでお困りの方は、まずはご相談ください。

 

6、標準報酬

1.在留資格取消手続きフルサポート費用:10万円~20万円(個別見積もり・税別)

 

・在留資格取消の意見聴取の呼び出し通知があった場合に、事前に適切な対応方法についてのアドバイスを行います。

また、入管サイドからの在留資格取消処分を防止するための主張立証、証拠収集の支援、入管法、通達、その他入管法施行規則等を踏まえた上申書の作成等もサポートいたします。当日入管に行く際、対象者の外国人と同行いたします。

 

2、在留資格取消手続き同行サポート:5万円(税別)

・在留資格取消の意見聴取の呼び出し通知があった場合に、事前に適切な対応方法についてのアドバイスを行います。

また、当日入管に行く際、対象者の外国人と同行いたします。

 

 

 

在留資格取消し、ビザ取消しのご相談は・・・・・・

TEL:06-6375-2313(※相談予約制・5400円/30分)

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