オーバーステイの罰則
オーバーステイをすると原則として退去強制の対象となり、本国へ強制送還されます。
そして一旦退去強制となれば、その後最低5年間は日本へ入国することができません。これがオーバーステイをしたということへの罰則となるわけです。
オーバーステイをすると、さらに刑事処分が下りることがあります。どのぐらい重いかというと、「3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金に処し、またはその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科」となります。
つまり、オーバーステイをすると、退去強制と5年間の日本への入国ができないペナルティ、さらに懲役や罰金などが科されるのです。
日本はオーバーステイによる不法就労やオーバーステイ外国人による犯罪行為も多数あるため、ペナルティはどんどん重くなる一方です。
ちょっとぐらいなら不法滞在しても問題ないだろうと考えている外国人の方は罰則は結構重いということを十分理解しておくべきかと思います。
不法滞在の罰則規定
不法滞在者の罰則規定は、行為の態様に応じ、3つに分けられています。
1.不法入国罪等
不法入国罪等とは、偽変造旅券で入国したり、密入国したり、在留期間を経過して不法残留
すること等です。
不法入国の罰則は「3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金、又は懲役若しくは禁錮と罰金の併科」です。
2.無許可資格外活動の罪
無許可資格外活動の罪とは、留学生などが資格外活動許可を受けずにアルバイト等をすることです。
無許可資格外活動の罪の罰則は「1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは200万円以下の罰金、又は懲役若しくは禁錮と罰金の併科」です。
3.不法就労助長の罪
不法就労助長の罪とは、不法滞在者や就労することができない在留資格を有する外国人に不法就労活動をさせたり、その斡旋をすること等です。
不法就労助長罪の罰則は「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれの併科」です。
在留資格等不正取得罪(新設)
不法滞在のケースとは厳密にはl異なりますが、故意に虚偽の事実を申立てること申請に不利益な事実を隠すこと虚偽の内容の文書を提出することにより在留資格の取得をした場合は、在留資格不正取得罪が成立します。
在留資格不正取得罪の罰則は、「3年以下の懲役若しくは禁固若しくは3百万円以下の罰金に処し、又はその懲役若しくは禁固若しくは罰金を併科」です。
これの成立により、かなり広い範囲で虚偽申請に関わった者が処罰の対象となることになりました。
上記のように、不法滞在の罰則は年々厳しくなり、摘発事例も多くなってきていますので、安易に不法滞在したり、虚偽申請で在留資格を取得したりすることのないようご注意ください。
⇒在留特別許可とはへ